back
サイトスワップノーテーション @/ A/ B/ C/ D/ E/ F/ G
2007.5 Juggling教本を大幅にリニューアルいたしました。
こちらは旧版になりますので、最新版は以下のページを参照してください。
Juggling 教本

サイトスワップノーテーションG

サイトスワップの発展と限界

さてサイトスワップについて一通りのことは見てきました。だいぶサイトスワップについて分かってきたのではないでしょうか。自分でいろいろなパターンを作ってそれを実際にやってみるのは大変面白いものです。

本文の一番最初にサイトスワップがボール動きだけに注目したノーテーションであり、手や体の動きは一切無視するのだという話をしましたよね。ここではこのことについてもう少し深く見ていくことにしましょう。

サイトスワップの数字が表現しているのは

ということでした。しかしそれ以上のことは何一つ言及していません。ボールをどこからどのようなスタイルで投げて、どこからどのようなスタイルで取るか、ジャグリングにとっては非常に重要なそれらの要素をサイトスワップは表現する事ができません。それはサイトスワップの大きな弱点です。

しかし見方を変えればこう考えることもできます。サイトスワップが与えているのはジャグリングの最も根本的な素材であり、それにいろいろな装飾を施し、発展させていくのはジャグリングをする人に任されているのだと。そう考えれば上に書いたようなサイトスワップの曖昧さは逆に大きな魅力でもあるのです。

ここではサイトスワップを発展させるための、いくつかのヒントを書いておきましょう。これらのアイディアをさまざまなサイトスワップに応用する事で、さらに多くのパターンを作り出す事が可能です。

  1. 投げるスタイルを変えてみる

    一番一般的な投げ方はボールを外側でキャッチし、内側から投げるというものです。それに対してボールを内側でキャッチし、外側で投げることもできます。それぞれをインサイドスローアウトサイドスローと呼ぶことにします。投げ方をほんの少し変えることでパターンの印象が全く違ってしまうのが面白いとこです。ためしに441等のパターンをアウトサイドスローで行ってみて下さい。その変わりように驚かされる事でしょう。
    インサイドスローアウトサイドスロー

    またインサイド,アウトサイドを組み合わせる事でもっと多くのバリエーションができます。例えばなら

    ハーフシャワー
    インサイド,アウトサイドを交互に行う
    テニス
    アウトサイドを3回ごとに入れる
    リバースカスケード
    全てアウトサイドで投げる

    といった具合です。

  2. 投げ方,取り方を変えてみる。

    ボールの投げ方にもさまざまなバリエーションがあります。ボールを体のいろいろな部分を通す投げ方をボディースロー(Body Throw)といいます。代表的なものとして

    くらいを覚えておくといいでしょう。これはサイトスワップのどのような投げ方の時にも挿入する事ができます。(但し、は除きます。)

    面白いヒントとしてサイトスワップの中にが登場したらこの投げ方にボディースローを応用してみましょう。はボールを渡す投げ方ですが、この渡し方を足の下、背中の後ろ、首の後ろなどを通してみるのです。それだけで見た目の印象は全く変わってしまいますので、是非お試しあれ。(よりかっこよく、難しく見えます)3ボールのパターンなら

    441、55551、66111、531、51、7131

    などに応用する事ができます。

    ボールの取り方にもバリエーションがたくさんあります。

    などなどです。

  3. 手の動きをつけてみる

    これは一概に分類する事はできませんが、ミルズメス(Mills'Mess)ボストンメス(BostonMess)バークスバレッジ(Burke'sBurrage)ルーベンスタインズリベンジ(Rubenstein'sRevenge)など独特の手の動きが印象的なトリックはたくさんあります。これらを見ても分かるように、手の動きを少し変えるだけで同じサイトスワップとは思えないほどパターンの印象はがらっと変わってしまうものです。(例えばミルズメス,ボストンメスは3ボールカスケードと同じ、バークスバレッジはWと同じ423です。)

    ミルズメスのアイディアはどのようなサイトスワップのパターンにも応用する事ができます。例えば441531をミルズメスのスタイルでジャグリングする事も可能です。もちろん4個、5個のパターンにも適用する事ができます。(JuggleMasterを見ればいろいろなパターンをミルズメスのスタイルで実演してくれます。)

    割と応用のきくアイディアとしてはパターンの中にというサイトスワップが含まれていたら、そのボールを持った手を動かしてみる事を考えましょう。というのは本来ボールを持ったまま何もしない退屈なものですが、ボールを持った手を動かせば印象は全く変わってしまいます。バークスバレッジルーベンスタインズリベンジはまさしくこの発想から作られています。

    その他にもアイディア次第でいくらでも発展させる事が可能でしょう。是非トライしてみて下さい。

サイトスワップを超えて

サイトスワップは表現を簡略化するため、ジャグリングにいろいろなルールを決めていました。しかしこれらのルールはジャグリングの絶対的な規則を決めるものなのでしょうか。決してそんな事はありません。なぜならジャグリングと言うのは本来何のルールも持たないものだからです。何かルールを見つけたらそれに疑問を持ち、直ちにそれを破る事ができないか考えてみましょう。

あるいはもっと根本的に

それは常に新しいジャグリングの境地を開くものです。そのうちサイトスワップではどうしても表現する事ができない画期的なパターンが誕生するかもしれません。

サイトスワップは楽しいものです。複雑なサイトスワップは思わず夢中になって挑戦してみたくなります。そしてそれができるようになれば喜びも大きいものです。複雑なサイトスワップに果敢に挑む人たちを人々は尊敬の念をこめてサイトスワッパーと呼びます。

ただ最後にこのことを付け加えておきます。

ジャグリングは一人でやってても面白いものなのですが、やはり本来ジャグリングは人に見せるものです。どうかサイトスワップに夢中になるあまり、ジャグリングのショーとしての本質を見失わないでください。サイトスワップのパターンは一般の客が見ると複雑で何をやっているのか分からないということも多々あるのです。複雑であればあるほどすごく見えると言うものではありません。

自分のショーにサイトスワップのパターンを取り入れるときは常にその事を問いかけてください。そして同じサイトスワップをするのにもそれをできる限り面白く見せる工夫をしてください。

サイトスワップによって与えられた無数の素材から、輝くものを見つけ出し、それを料理するのはジャグリングをする人の腕次第です。みなさんがこのすばらしいノーテーションを最大限に活用し、誰も見たことがないような自分だけのトリックを発見される事を期待しながらこの記事を閉じさせていただきたいと思います。

//サイトスワップノーテーション終わり


back